あるなしこくのきせき
Hiromi Komatsu Art World
噴華シリーズ No.1~No.12
噴華 NO.1 「奇跡のたね」
地上は果てしない渦に巻き込まれていました。
その渦の中心では、毎日いろんなものが手当たり次第に飲み込まれていきます。
でも、ある日なぜか突然に、その渦の中心から小さなかぼそい一本の芽がすうっと伸びてきて、その首をもたげました。
2021.2 F10 (530×455) アクリル
噴華 NO.2 「渦の中から」
小さな芽はそこで上を向いてふた葉を精いっぱい広げると奇跡のように成長し続け、ある時、可憐な赤い花を咲かせたのです。
そして、その花は渦にけして吞まれることもなく、たんたんと伸び続け、最後にちいさな種を飛ばしました。
2021.1 F10 (530×455) アクリル
噴華 NO.3 「増殖」
種はそこいら中に広がり、また次々と発芽していきました。
次第に荒れ果てたこの世界は、この不思議な花のつぼみでいっぱいになっていったのです。
2021.2 F10 (530×455) アクリル
噴華 NO.4 「花ひらくとき」
つぼみがいつかひらくとき。
それがどんな瞬間なのか、誰にもわかりません。
しっかりと閉じられたひとつひとつの花弁がどんなふうに光の中に押し広げられこの世界に開かれていくのか、つぼみ自身も知らないのです。
2021.2 F30 (910×727) アクリル・油彩
噴華 NO.5 「望郷」
つぼみは時々、夢を見ているように、
何か大事なことを思い出そうとしているかのように、
じっと遠くを見ているときがありました。
2021.3 F40 (1000×803) アクリル・木炭
噴華 NO.6 「虫たち」
いつの間にか、つぼみの周りには何やらとても小さなものたちがわらわらと集まってきていました。
それらはただ、ふわふわと楽しそうに漂って遊んでいるようでした。
2021.3 F8×2 (910×380) アクリル・油彩
噴華 NO.7 「幻影」
つぼみは成長するにつれて、何か一つの意志のようなものに自然と絡めとられていく気がしました。
でもそのことはつぼみ自身にははっきりと意識されずにいたのです。
2021.4 S30 (910×910) アクリル・油彩
噴華 NO.8 「夢を食む」
それでも、時々は夜になるとつぼみは大きく張った根っこをゆらゆらさせて遊びました。
夢のエッセンスの中には色々な思いが混ざっていて、人々が何を思い、何を希望しているのかを栄養のようにいつのまにか吸収していたのかもしれません。
2021.5 F20 (727×606) アクリル・油彩
噴華 NO.9 「カモフラージュ」
ある時、もやもやとした影のようなものが、形を持ってピカっと一瞬光ったようでした。
よく見るとそれは幻の「勇気」でした。
つぼみも団結して出動する夢をみたのです。
2021.7 F50 (1167×910) 油彩
噴華 NO.10 「コーチング」
でも、世界を一つの言葉で表せないように、一つの意志で統一することは出来ません。
つぼみたちに出来るのは、「生きる」という、ただその貴重な「時間」を上へ上へと伸びてゆくことでした。
2021.8 F100 (1620×1300) アクリル・油彩
噴華 NO.11 「開花」
いつか、いつかと思うほどに遠のき、
まだか、まだかと募るたびに間違う。
そんな中、本当はあっけなく、今日の今にも難なくつぼみはどこかでひっそりと開いていて「やあ、ここはどこかな」などとつぶやいているのかもしれません・・・
2021.4 S30 (910×910) 油彩
噴華 NO.12「新世界へ」
変わらないものはない、すべての命も体系も。
変ってほしくなくても、動いている以上は、なにもかも新しくなろうとするのがこの世界なら、
覗いてみたい、怖くても。
触ってみたい、熱くても。
怖がりな、怖がりな、なけなしの自分でも…
2021.7 F50 (1167×910) アクリル・油彩
その他、金箔を用いた作品など
「アルミニウム」
2021.7
アクリル・油彩・金箔
F3 (273×220)
「抱擁」
2021.8
アクリル・油彩・金箔
F3 (273×220)
「僕を食べないで」
2021.6
アクリル・油彩・金箔
F4 (333×220)
「とまどい」
2021.7
アクリル・油彩・金箔
F8 (455×380)
「親友」
2021.6
アクリル・油彩・金箔
F3 (273×220)
「星の子」
2021.6
アクリル・油彩・金箔
SM
「戦場のマリア」
2021.8
アクリル・油彩・金箔
F0
パーリーさんシリーズ
①パーリーさん
②月に吠える
③種をまく人